2010年
 つぶやき

4/1
◆臨床哲学
 哲学カフェに憧れているので鷲田清一の本を読む。
 『わかりやすいはわかりにくい』(ちくま新書,2010年3月)。
 哲学でも思想でも,おもしろそうなことは京都方面から発信される。

4/2
◆改心
 「私バカで〜す」と言って人生を楽に過ごしている。
 が,だんだんそれにも飽きてきた。
 ふたたびまじめに「勉強」に取り組もうと思う。

4/3
◆多読の弊害
 遅ればせながらショウペンハウエル『読書について』(岩波文庫)を読む。
 いや〜,自虐の笑みがこぼれるぐらいおもしろい。
 なるほど多読なんて自慢にもならないな……
 てな具合に,すぐ説得されちゃう自分に問題があるのね。

4/4
◆液晶テレビ
 まもなくテレビのアナログ放送は見られなくなるとか
 国を挙げての大宣伝に負け,買い換えた。
 Web で一番安価な通販店を探して買う。
 そのかわり,エコポイントという払い戻しの手続きは
 自分でやらねばならず,少しめんどい。

4/5
◆孤独死
 寝る前,少し頭痛,そして夜中に目覚めてもまだ痛む。
 これがあの「くも膜下出血」か。
 いや,あれは吐き気を伴うから,違うな。
 頭痛薬を飲んでまた寝る。
 このようすだと,上京中に脳卒中とかで倒れても
 家族にすら発見してもらえないかも。
 だって,誰も見に来てくれないんだもの。

4/6
◆起きてみつ寝てみつ
 鹿児島に戻れば部屋を広く感ずる。
 しまったなあ,3DKじゃなく2Kぐらいが適正だった。

4/7
◆肺炎?
 頭痛はおさまったが,ここ数日,少し寒気がする。
 早朝,体温は 36度だったんで一旦安心し
 昼過ぎに測ったら 37.9度!(焦る)
 この不快感は数年前にかかった肺炎を思い出させる。
 しかし,医者に病名を告げられるのも嫌だな。
 我が身に自然の治癒力が残っていればいいのだが。

4/8
◆食欲不振
 熱のせいで舌苔ができ,味覚も変。
 それよりも,そもそも食欲がわかない。
 これは自分としてはきわめて異常な状態である。

4/9
◆診断
 病院の検診は午前中のみなので入学式は欠席した。
 このへんでは大手の今給黎病院(いまきいれと読む)
 総合内科に案内され,検尿・採血・X線・CTをやる。
 異常が見られたのは血液検査の結果で
 CRP(炎症反応)と白血球数の値が高い。
 医者の診断:「バイ菌による《軽い肺炎》ですね」。
 この「軽い」というあたり,医者の真剣味が足りない。
 抗菌剤と咳緩和剤を処方された。

4/10
◆ボブルビー2台目
 先代(色=シルバー)は布の部分が摩耗した。
 今度はネットオークションで手に入れたが,いわゆる新古品。
 色は赤で,先代よりも小振りだから,女性用?
 パソコンを入れて,自転車に乗るとき用だが
 そのまま街歩きすると,やはり多少オカマっぽいぞ。
 でも,そういうの気にしないのが老いの特権。

4/11
◆カフェティエール2台目
 楽天ショップで買いました。
 6カップ用も持ってるけど,今度は3カップ用。
 大きいカップだと1杯分ですね。
 部屋でポコポコ湧かしていると
 フランスでの侘び住まい時代を思い出す。
 同時に,フランスの老人たちは孤独に強そうだったなと思う。

4/12
◆見舞い御礼
 ふだん,人から無視されてるもんだから
 まれに気遣いのメールなどいただくと泣けてくる。
 はい,いまは平熱に戻り,食欲もあります。

4/13
◆手書き文字
 先月,聞き取り調査をしたときのお礼を手紙に書く。
 便箋一枚だが,一字一字も全体の見栄えも汚い。
 つまり,すっかり腕が落ちてる。
 脳卒中以後の父親の字もこんなだったな。
 いや,父親は達筆レベルからミミズレベルへ墜落した。
 ぼくの場合は下手の度合いが増しただけ。

4/14
◆フィロゾフィーレン(哲学する)
 夜間部の新入生ゼミを担当する。
 ものを考える楽しみ,議論する楽しみをともに味わいたい。
 ってんで,第一回目は「大人のしるし」について語り合う。
 ま,多少は盛り上がったのでよかった。
 一般人向け哲学カフェの試行としても,まずまず。

4/15
◆賞味期限
 街中に残る古い乾物屋にて目刺しを求める。
 店番のバーサンに「いつまで持ちますか?」と尋ねると
 質問が解せぬといった顔で「ず〜っと持ちますよ」との答え。
 冷凍すれば,などの条件一切無し。
 たしかに,よく乾いて堅い干物だ。
 ず〜っと持つかもしれん。

4/16
◆筆禍
 ミニシアター関係の聞き取り調査を先月おこなった。
 映画サークルの会報にその話を書いた。
 自分として「おもしろげ」に書いたため
 聞き取り相手の本人からご不満のメールが届く。
 「話を作られては困る」というのである。
 なるほど,私が勝手に「見抜いた」人的対立の構図で話をまとめた。
 会報の次号で「訂正と謝罪」が必要(?)。

4/17
◆ Outsider
 このごろは,学科会議とかに出ると
 ここはもう自分の居場所じゃないなと思う。
 昔は力を入れた改革論議も今は他人事。
 静かに居眠りにふける。
 と,それもまた叱られ,距離感がつのる。

4/18
◆ひなたぼっこ
 まちなかにある大きな公園で一日過ごす。
 環境保護を訴える Earth Day のイベントがあった。
 個人的にはさほど興味のない「祭」だが
 家が近所なので,映画サークルのテントの店番を頼まれた。
 客はほとんど来ず,暖かい日差しだけがうれしい。
 気持ちよくうたた寝をしているうちに夕方。

4/19
◆ダンス
 ジャンベ(アフリカの太鼓)の音が聞こえる。
 公園で多くの若者が踊っている。
 いいな,楽しそうだな。
 ああいう風に,ハチャメチャに踊りたいな。
 よし,年寄りの会合でも最後はあれで締めくくろう。

4/20
◆OG
 30代後半と思われる女性に声をかけられた。
 名刺には中小企業アドバイザーとある。
 昔の卒業生だが別の先生のゼミだという。
 なるほど,見覚えがない。
 いや〜,すっかり美人になっちゃって分かんなかったよ,と
 とりあえずジジー臭く,お追従をいう。
 その言葉,センセーらしくないと返された。

4/21
◆体を売る
 夜間部の新入生ゼミの討論テーマである。
 話は売春,援交,臓器売買などに絡む。
 「そういう《重い》話はしたことがない」という者多し。
 それでも議論はそこそこ盛り上がる。
 セックスボランティアの話を知っている学生がいて
 彼女がそれをみんなに説明すると一同驚く。

4/22
◆学長面談
 新しい学長として赴任してきた人と話す。
 ぼくと同年で,昔の「お勉強会」仲間だから
 挨拶も「やあ」ってなもんだ。
 哲学畑の彼が教養教育を重視したいという気持ちもわかる。
 同時に,その気持ちは他の教員たちには通じないだろうと思う。
 協力してよと頼まれたが「おあいにくさま」と答えた。
 ぼくにとって学内の改革を「楽しむ」時代は終わったからだ。

4/23
◆蔵書
 アパートの部屋に火災報知器の点検が入る。
 面倒くさいが立ち会わねばならん。
 業者の兄ちゃんから「本が多いですね」といわれた。
 スチール本棚2台に雑本が並んでいるにすぎない。
 それを「多い」と見る人がいることに驚く。

4/24
◆直球勝負
 知人から日本映画「いのちの山河」の券をもらった。
 場所は県民交流センターで,家の近所だから行く。
 憲法25条「生活権保障」の旗を掲げる村長の物語。
 岩手県の沢内村の村長で,実話だ。
 病気・貧困との闘いをストレートに描いている。
 恥ずかしながら,けっこう感動してしまった。
 大学に入学して,初めて社会問題に目覚めたぼくだ。
 あのときの,いわゆる「初心」を思い出してしまった。

4/25
◆ピオネール
 早起きして,アパートの外にでたら
 小学生たちが一かたまりになっている。
 体の大きい子が旗をもって,全員を引率する。
 緑のおばさんに挨拶しながら、道路を渡る。
 ふーん,まちなかではそういうことをするんだ。
 北朝鮮的な光景がここにあった。

4/26
◆ミニシアター
 旧鹿児島三越がマルヤガーデンズと名を変える。
 そこにガーデンズシネマという劇場ができる。
 鹿児島コミュニティシネマが運営することになった。
 今月末(28日)のオープンだが,ようやく搬入作業。
 なにしろ場内の椅子も「仮」の据えつけで
 正式の座席は5月末に入るらしい。
 こうしたバタバタは他のフロアーも同様。

4/27
◆レセプション
 マルヤの内覧会の後の宴会に出る。
 ガーデンズシネマの名刺を携えて出席した。
 名刺は自分のカラープリンターでその朝 作ったが
 結局のところ配ったり交換する場面なし。
 会場は満員電車状態だし,相手も見つからず。
 卓上の食べ物こそ得るべしと,人混みをかきわける。
 昔の夜間部ゼミ生に遭遇し,ほほえみあう。
 彼は地下フロアーで鯛焼き屋をやるんだと。

4/28
◆おもしろゼミナール
 という評判を自分で立てたら,学長が参観に来た。
 夜間部のゼミ,3回目のテーマは「飾ること」。
 化粧,偽り,素の自分,人のまなざし……
 そういう方向に話は拡がり,かつ深くなる。
 学生もこのゼミのスタイルに慣れてきて,よく発言する。
 傍聴していた学長も「おもしろかった」とのご感想。

4/29
◆呼び込み
 マルヤのオープンの日,お手伝いをした。
 劇場の入口で,いわゆる客引きをする。
 席数 39という文字どおりのミニシアターなので
 初日は毎回満席かも,なんて期待したが,大ハズレ。
 1日4回上映で,入場者が10名を超えた回は無し。

4/30
◆電気街
 上京して秋葉原に行く。
 ノートパソコンの画面を液晶テレビで見るために
 HDMI変換アダプターなどを買う。
 部品屋さんをわたり歩いて楽しむ。
 ディープな会話をするほどではないが。

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