2022年
 つぶやき

3/1
◆ 恋愛感情
 年をとっても枯れることなく湧きあがってくる
 うれしいような、せつないような。

3/2
◆ シャンプー
 ぼくも五木寛之をまねて洗髪などをせずに生きたい。
 だが、この点にかんしてだけは家の者がうるさい。

3/3
◆ 『蓮如』
 五木寛之の書いた戯曲を読んだ。
 巻末に載せられた五木と三浦雅士の対談がお目当てだった。
 三浦が下手に出て、五木が図に乗るといったところがおもしろい。

3/4
◆ 苗字
 齊藤(戸籍どおり)はいまだになじめない。
 小学生のときからつい最近まで「斉藤」になじんできた。
 小学1年生のときは「藤」の字が書けなくて
 同じクラスの斉藤小夜子さんという女の子に書き方を習った。

3/5
◆ 叱られて
 小学1年生のときから廊下に立たされた。
 入学してまもないころ、あの斉藤小夜子さんの服が気になって
 その赤い上っ張りを借りて、ちょっと着てみた。
 それが先生(女性)に見つかって、懲罰。
 以後、何度も立たされたが、理由はもっぱら「騒がしいから」

3/6
◆ 『戦後経済学史の群像』
 野原慎司(東大)の著作(2020、白水社)を読んだ。
 話の組み立てがうまく、頭がいいなあ、と思わせる。
 ぼくと同世代の研究者なら、こんなに上手にはまとめられない。

3/7
◆ Apple ギフトカード
 ぼくのノートPC(MacBook Pro 2017年製造)はまたバッテリーが膨らんだ。
 んで、トラックパッドは使いづらく、キーボードは打ちづらくなった。
 が、修理するとなると一週間は使えない。
 だから、Mac mini の新品を買うことにした。
 いまなら新学期キャンペーンで「おまけ」がもらえる。

3/8
◆ 新しい Mac Mini
 あら、うれしや、新品が到着した。
 さっそく使い始めて愕然。
 音が途切れ、しかも雑音も混じる。
 調べたら同じ不平の声、多し。(欠陥商品じゃん)

3/9
◆ 問題点
 Mac mini本体に問題はなかった。
 サービスセンターに電話して、いろいろ指導・助言をいただいた。
 音が途切れるのは、外付けスピーカーに問題あり。
 なるほど、このスピーカー、鹿児島時代から二十数年使ってきた。

3/10
◆ ノートPC回収
 予約どおり MacBook Pro を業者が取りに来た。
 今後、いやおうなしに Mac mini を使わねばならん。
 これまでのアプリはほとんど使えない。
 文字入力の段階からさっそく苦労させられてます。

3/11
◆ 怪しい電話
 固定電話に、変な外国人から電話がかかってきた。
 英語なんだけど、ほとんど聞き取れず、理解できない。
 ぼくの名前を呼んだりするから、なんかの情報があるらしい。
 めんどくさいから、電話を切った。
 クレジットカード利用停止の措置をすべきか?

3/12
◆『百歳までの読書術』
 津野海太郎の本(本の雑誌社、2015年)を読んだ。
 内容は「70歳からの読書術」だったので
 いまのぼくにぴったりの本だったね。

3/13
◆『私のイラストレーション史』
 南伸坊の自伝(亜紀書房、2019)を読む。
 ぼくと同年なので、すべての話がおもしろい。

3/14
◆ 老人の特権
 春うらら、暖房なしでも部屋は暖かい。
 午後の大半をうたたねで過ごす。

3/15
◆「アメリカン・ユートピア」
 デヴィット・バーンの公演記録映画を、再度見る。(昨年6月に見た)
 客は多くなかったが、10回目という人もいた。(耳に入った)
 いや〜、まったく、再度見るにあたいする映画。

3/16
◆ バーガーキング
 20年ほど前、韓国に行ったとき、はじめて食べた。
 そのころ、日本では食べられなかったんで、ちょっと感動した。
 あのね、ぼくの舌ではとてもおいしく感じられたのよ。
 いま、国立駅前にも店ができ、前を通ると少し心ひかれる。

3/17
◆ 事物の名前
 散歩して、そこらで見かけるのは「石ころ」や「草」にすぎない。
 だから、地質学にくわしいタモリがうらやましいし
 俳句を作る人たちが草花の名前を知ってることもうらやましい。
 ぼくはただ漫然と歩いているだけで、芸がない。

3/18
◆ 昔の歌
 隣の公民館からリコーダーの合奏が聞こえる。
 1950年代に流行った「真白き富士の根」(映画の主題歌らしい)
 ぼくの母がよく歌ってたから、ぼくも歌える。

3/19
◆ 粋狂
 すんごく久しぶりに雨が降ってる。
 それでも散歩に出る。
 ようやく習慣化してきたので、やめられない。

3/20
◆ お風呂で本を読む
 浴槽に半分フタをし、そこに両手を乗せて本を開く。
 ところが、お風呂は気持ちよく、すぐに眠たくなっちゃう。
 だから、読書はなかなか進まない。

3/21
◆「長江哀歌」
 録画しておいた中国映画(英題:Still Life, 2006)を見る。
 2006年、ベネツィア映画祭で金獅子賞をとった作品で、前から見たかった。
 三峡ダムで水没する街の物語。
 貧しい人々の生き方に、しみじみとする。

3/22
◆ マイナスはプラス
 Webページ「日経ビジネス」をときどき読む。
 「注意力散漫は創造力の源」なんて記事に、にんまりする。
 小学生のころは「注意力散漫」でやたら叱られたからなあ。
 ぼくは今で言う「多動児」に近かったような気もするが
 これも現在では肯定的に評価されたりする。

3/23
◆ くにたち
 この町で学生時代・院生時代、十年、過ごした。
 定年退職後、またもどって、十年過ごしている。
 大通りはもちろん路地裏もすっかり変わった。
 だから、散歩しても、たいして味わい深くない。

3/24
◆ 散髪
 モノレール立川駅のなかにある格安床屋に入る。
 手際が良いので感心した。
 これでぼくはホームレス風から普通のさえない老人に変身。

3/25
◆ 墓参
 母親の墓がある奥多摩霊園へ、殊勝にも行く。
 すごい山奥だ。
 この霊園、このごろは樹木葬とかで繁盛してるみたい。
 母の墓はふつうの山肌に小さな石を置いただけのもの。
 ぼくもその石に、黙って水をかけただけで帰る。

3/26
◆ 縮んだ?
 身体測定を受けたら身長 175 cm だと言われた。
 ぼくはこれまでは 176.5 cm だと思ってた。
 いましがた、こっそり(甘めに)計り直したら、176 cm。

3/27
◆『求道と悦楽』
 入谷義高の本(岩波現代文庫、2012)を読むが、これが大当たり。
 気まぐれに、何の前知識もなく、この本を手にとった。
 中国文学の研究者が、むずかしいことをむずかしい言葉(なにしろ漢文)で
 語っているのに、みょうにわかりやすく、感動させられた。
 巻末の対談「このひとに聞く」で、さらに感心させられる。
 研究者の勝負所は「感性」だという。

3/28
◆ お休み予告
 つごうにより明日の「つぶやき」は休みます。
 明後日はたぶん大丈夫。(謎は謎のまま)

3/30
◆ 「愁いのなかに生を尽くす」杜甫
 入谷義高の本、二冊目『自己と超越』(岩波現代文庫、2012)から引用した。
 この二冊はどちらも随筆集。
 研究者としてとんがっているひとは、随筆や講演もすばらしい(ことが多い)。
 こういうひとが日本にいた(1998年没)っていうのがすばらしい。

3/31
◆ 思い出のよすが
 友人が長崎市の医師会報に書いたものを送ってきた。
 学生時代、オンボロバイクで九州一周した話。
 日記が手元にあるらしい。
 ぼくにはそういうものがない、(1993年の鹿児島水害で流された)
 日記とかがあれば、こまかいことどもでしみじみ懐かしがれるのに。

Back to Home