つぶやき |
◆ 図書室閉鎖 エアコン修理工事のため近くの図書館分室は1ヶ月利用できない。 中央図書館を利用するしかないが、ちょっと大変。 二年ほどまえなら、このくらいの面倒、なんてことなかったんだけど。 |
◆ 『老いの空白』 鷲田清一著の岩波現代文庫(2015)である。 図書館から借りたけど、あまりにも心に突き刺さるので購入しました。 鷲田さんは難しいことをちゃんと難しくも語れます。 |
◆ 革靴 ぼくも「ちゃんとした靴」を持っていることは持っている。 しかし、考えてみるともう何年も履いたことがない。 履く機会というか、履かねばならない場面がもうないからである。 |
◆ 礼服 ぼくは喪服というものを持ったことがない。 なんとなく黒っぽい服を着て「ごまかして」きた。 誰も注意しないのをいいことに、礼儀知らずで通してきた。 いまは「黒っぽい服」はもちろん「背広」すら持っていない。 |
◆ 呆け しゃべろうとしても舌が回らないだけでなく 頭も回らず、しゃべるに値することばも出てこない。 でも、ぼくのバカっぽさを察するぐらいには賢い。 |
◆ 三線 沖縄の楽器だが、4年前に教室に通って少し弾けるようになった。 だから、いちおう楽器は手元にあるので、3年ぶりに引っ張り出した。 ところが、技は少しも身についておらず、指も動かない。 |
◆ 平気で生きている ぼくはこの家の誰からも愛されていない。 早く死んじゃえばいいのに、という目つきで見られている。 長崎にいる友人も似たようなことを言ってた。 家族から汚いものを見るような眼差しを向けられるらしい。 |
◆ 指笛 もう人生で何度目だろう、音を出す練習をしてみる。 Youtube で、いろんな人の解説を聞きながらトライするが、成功せず。 この技ができれば、災害時に救助を呼び寄せられる、という。 |
◆ 体が硬い 体が曲がらず、靴下をスムーズに履けない。 気候が暖かくなったので、靴下なしで過ごす。 じつは、常用のものは穴が開いたままだから捨てよう。 |
◆ 人徳 ぼくはひとに信頼されるタイプではない。 悩みをうちあけられたりしないのは、底がみえてるからだ。 ぼくに話し相手ができないのも、そういうこと。 |
◆ 市立図書館 分室が閉鎖中なので中央図書館に行く。 定年退職後はここで楽しく過ごそうと思っていた場所だ。 じっさいは、各地の公立図書館のなかでもこの町はとりわけ貧弱。 それでも図書館員があれこれ工夫していることはよくわかる。 |
◆ 南インド料理 ご近所に、つまり住宅地のなかに新しいカレー屋ができた。 この町にあるカレー屋は、どこもインド・ネパール系。 つまり、微妙なちがいを楽しめる。 つぶれずにがんばってほしいな。 |
◆ よろよろ歩き 霊園の使用料を払いに、すぐそこの郵便局まで歩いていく。 このごろはだいぶんへたばっているのだが、あえて杖なしで歩く。 足があがらないので、靴底をズルズル鳴らしながら歩く。 |
◆「按摩と女」 戦前(1938年)の映画で、現代では使えないことばにあふれる。 清水宏監督の傑作だが、U-next によって、ようやく鑑賞することができた。 ありがたいもんだね。 |
◆ メールのやりとり 間隔がだんだん開いて、ついには沙汰がなくなる。 死んだと察してあげるべきだろうか。 |
◆ 橋人皆漕 米映画「Boys in the Boat」(2024)はボート競技エイトの物語。 映画をみて思い出した。 ぼくも昔、大学1年の夏、ボート部の合宿所に泊まってボートを漕いだんだ。 ボートをちょっと漕げば体育の単位がもらえたから。 そういう大学の「風習」いまでもあるのかしら。 |
◆ 緊急入院 朝、嘔吐。 そればかりでなく体力も低下。 いつも利用してる病院に入院させてもらう。 |
◆ 腸閉塞 この病名による入院は3度目だ。 この病院は、看護師がみんな親切丁寧なので気に入ってる。 その柔らかい暖かさにふれると泣きたくなる。(すっかり心が弱っている) |
◆ 紙オムツ 装着してると便利だなあと思えたりするが これに慣れちゃいけないんだとも思う。 |
◆ 絶食 何も食べずにいるが、食欲もあまりない。 でも、さすがにいまは食欲のようなものを覚える。 実感というよりは観念 |
◆ アップロード 病室でこの「つぶやき」を更新しようとして苦労する。 その道具として使うFTPソフトがうまく動かない。 こんな作業、かつて(在職中)は苦もなくやってたのに。 |
◆ キーボード 退職記念にMacBook Pro を買ったが、ちょっと節約したのがまずかった。 ほんとうに欲しいUS配列のものは量販店では買えないのだ。 JIS配列でもそのうち慣れるさ、と思ったんですがね。 入院したときには、これを使わざるをえず、ミス連発でイライラ。 |
◆ 病人の介護 昔は家族が病室に寝泊まりして世話してたなあ。 ぼくも父親にしてもらった。 そういう時代があったよなあ。としみじみ。 |
◆ 食事再開 五日間の絶食のあとだけに、お粥でもうまい。 退院するとき、家に誰もいないので、外食は何にしようか ワクワクしながら思案する。 |
◆ デイルーム 休憩室の本棚には漫画やミステリーの文庫が並ぶ。 ぼくはミステリーは1冊手にとって読んだが、漫画は読まず。 どれも長編もので、めんどくさいから。(ほんとに年取ったなと思う) |
◆ 景色 5階の病室から西の方の山並みがよく見える。 窓から山が見えると、元気がもらえたような気がする。 大学受験生のころも、しょぼい山だが、それを見てだいぶん慰められたよ。 |
◆ 話し上手 同室のおじさん、カーテン越しで顔は一度も見たことがないけど 話がとても上手らしく看護師の若い女性の足を止めさせる。 ひたすらうらやましい。 ぼくはけっこう努力したけど、ああいう技はまったく身につかなかった。 |
◆ 白玉ぜんざい 退院祝いに「味の民芸」に寄って「すきやきうどん定食」。 おまけに頼んだ300円のデザート、そのほどよい甘味に心もとろけそう。 |
◆ 市立図書館に行く 自転車に乗る練習を兼ねて、中央図書館に行く。(近くの分室はまだ使えない) 自転車走行、やはり多少ふらつくが、いちおうヘルメットかぶってる。 こういう老人のうろつきははた迷惑なんでしょうが。 |
◆ 胸が苦しい ドイツ映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」(2018)を観た。 1956年、ハンガリーの民衆蜂起に共感する東ドイツの学生たち。 かれらを執拗に追い詰める体制側の役人たち。 ぼくはもう若い頃と違って、自分を学生たちの側に置くことができない。 |