1. 「コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを目指して」、産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会経営支援分科会商業部会 合同会議中間取りまとめ(案)、2005年9月。[この引用部分は7月に出た案に付加されたもの]
    中間とりまとめ(案)のPDF文書は以下から入手できる。
    http://www.meti.go.jp/feedback/downloadfiles/i50921cj.pdf
    また、それに添付される参考資料集については
    http://www.meti.go.jp/feedback//downloadfiles/i50921dj.pdf
    関連事例集(成功事例など)については
    http://www.meti.go.jp/feedback/downloadfiles/i50921ej.pdf
  2. じっさい、消極的な商店主たちからも話を聞いたが、それぞれのあいだで温度の差がかなり(非和解的なぐらい)あるように思われた。また、みじらしゃ通りのそばにある公民館の前や、郊外のAコープ和泊店の駐車場で開かれていたバザーで、人をつかまえて話を聞いた。すると、みじらしゃ通りに対して一般の町民が向けるまなざしは決して暖かいものでないことがわかった。さらに、通り会のなかにある農協でも、職員(参事)から聞き取りをしたが、彼はみじらしゃ通りには全く帰属意識をもたず、この通りの浮沈は商店街の「自助努力」によるしかない、という。農協は組合員の暮らしや経営状態、Aコープの発展には関心があっても、みじらしゃ通りの存亡興廃には興味がなさそうであった。コミュニティ機能という概念とも、あまりなじみがなさそうであった。
  3. この「中間とりまとめ」が読者に多少ともイキイキとした印象を与えているとすれば、それは委員の中に中心市街地活性化のカリスマ的な伝道師、藻谷浩介氏(日本政策投資銀行地域企画部参事)が含まれているからではないかと思われる。藻谷氏は日本全国の市町村(数年前の数え方では三千数百)をくまなく「自腹で」まわったことを自らの強みとする。そして、弁舌も巧みで聴衆を納得させる話の組み立て方はほとんど「芸」の域に達している。この合同部会でも、その技と知識を遺憾なく発揮・披露したことであろう。
  4. 矢作弘『大型店とまちづくり』、岩波新書、2005年7月、30〜31ページ。
  5. 同上、186〜187ページ。
  6. この本は10年前の『良い店悪い店の法則』(日本経済新聞社、1995年)にマンガを加えたもの。わかりやすく読みやすかったので、私もゼミのテキストに利用していたほどだが、文庫化された上にマンガが加わってさらに便利になった。
  7. 馬渕哲・南條恵『マンガでわかる良い店悪い店の法則』、日経ビジネス人文庫、2004年4月、173〜174ページ。
  8. 一見マイナス面とされる部分に、島外者は魅力を覚える。それを島尾敏雄は『島にて』(冬樹社、1967年)のなかで、つぎのように美しく表現してみせた。
    「もうひとつ文学的刺激を受けた感想があります。それは奄美には文化遺産的なものが全くないということ、そしてそれはひとつのショックです。と同時に私はその状態に強くひきつけられました。こんなになにもないところは他にどこにもないのではないかということなのです。[……]すこし文学的な言い方を許してもらえば、そのなにもないというところに、奄美のすさまじさのようなものがあるのだという感じがする」『島尾敏雄全集』第16巻所収、晶文社、1982年、212および214ページ。
  9. 蒲生正男「奄美社会」、大間知篤三ほか編『日本民俗学大系』第12巻(奄美・沖縄の民俗)、平凡社、1985年、所収。ただし、ここでの引用は以下の Webページ(MANA事典)の「一種一瓶(いっしゅいっぺい)」の項からの孫引き。
    http://www.manabook.jp/manajiten-memo.htm

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